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注目
新ケース「VAULT」シリーズ
ペリカン社が2018年にリリースした新ラインナップ「VAULT」(ヴォールト)キャリーオンケースのシリーズ。米国では主にガンケース向けにリリースされた廉価版ハードケースで、日本国内でも2020年3月より取扱開始となりました。
ペリカン社が2018年7月にリリースした新シリーズ「VAULT」(ヴォールト)シリーズは、米国らしく銃器収納を主目的としたサイズ展開となっています。
米国の公式Webサイトではトップページから上記のようにライフル銃の画像と共に表示されており、銃器関連製品である事を強く印象付けていますね。
「VAULT」シリーズは、ローンチ時のラインナップ10種類のうち、実に8種類は「銃器専用」をペリカン社自身が謳っている程に銃器用を強く打ち出しています。
また、米国ペリカン社のプレスリリースでは「Affordable and Rugged Cases」(=安価な価格で頑丈なケース)と題されるように安価なセカンドラインの扱いになっているようです。
その為、ペリカン社のロゴマーク(あの鳥のマーク)は用いられず、特徴的なオレンジの差し色に力強く大きな「VAULT」のロゴ、その脇には小さく「VAULT by PELICAN」と添え書きされています。
価格帯は、$39.99〜$199.99。ペリカンケースが持つ防塵・防塵・防水構造はそのままでありながら安価に抑えられているのが特徴です。
ペリカン社のハードケース特有の強靭なポリマーシェル構造は継承されつつ、VAULTシリーズは新たにボタンを押すと簡単にラッチが開放されるプッシュ式の機構を備えています。
また、デザインについても近未来的にリファインされた新機軸なデザインがモダンでカッコいいですね。
VAULTシリーズが廉価を可能とした要因は色々あるのでしょうが、従来のペリカンケースが生涯保証(Lifetime Limited Warranty)なのに対して「VAULT」の保証は「1年」と限定的だったりする等、従来のプロユースメインなペリカンケースの(ある意味、オーバースペックすぎる)仕様から民生用に絞っているのも安さの秘訣かも知れませんね。
※2022/4/1追加情報:国内正規店でのVAULTシリーズは保証が1年→3年に延長
「VAULT」(VAULT by Pelican)シリーズのラインナップを見ると、ハンドガンからライフルに至るまで幅広く用意されています。
【ピストルケース】
品名 | |||
画像 | |
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特徴 | 一般的な オートマチック 拳銃1丁と マガジン2本 が入る大きさ |
一般的な オートマチック 拳銃2丁と マガジン4本 が入る大きさ |
Ammo Case (弾薬ケース) |
外寸 (mm) |
312 x 306 x 131 | 391 x 332 x 156 | 413 × 201 × 303 |
内寸 (mm) |
279 ×203 × 114 | 356 × 254 ×140 | 160 × 323 × 254 |
重量 | 1.4kg | 2.2kg | 2.4kg |
参考価格 | $39.95 (2018年) $49.95 (2024年) |
$57.95 (2018年) $79.95 (2024年) |
$57.95 (2018年) $59.95 (2024年) |
【大型ピストルケース】
品名 | V300 Vault ラージ ピストルケース |
V550 Vault イクイップメント ケース |
V600 Vault ラージ イクイップメント ケース |
画像 | |
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特徴 | 大型の拳銃を 収納できる ケース |
Equipment(装備) の名の通り、 拳銃と関連品 を収納できる 余裕サイズ |
V550ケースを 更に大型化した 拳銃用ケースで 最大のサイズ |
外寸 (mm) |
446 x 361 x 182 | 569 x 443 x 233 | 624 × 523 × 258 |
内寸(mm) | 406 x 279 x 165 | 483 × 356 × 216 | 533 x 432 x 241 |
重量 | 2.6kg | 4.1kg | 5.2kg |
参考価格 | $79.95 (2018年) $89.95 (2024年) |
$114.95 (2018年) $129.95 (2024年) |
$139.95 (2018年) $159.95 (2024年) |
【ライフルケース】
品名 | V700 Vault テイクダウン ケース |
V730 Vault タクティカル ライフルケース |
V770 Vault シングル ライフルケース |
V800 Vault ダブル ライフルケース |
画像 | |
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特徴 | AR-15等、 やや短めの ライフルが 収納可能 |
ローラー付き ライフル2丁 など重い物 を入れても 持ち運びが 容易 |
ライフル1丁 を収納可能な 長いケース |
ライフル2丁の 収納が可能な 幅とローラー を持つケース |
外寸 (mm) |
1006 × 448 × 169 | 1197 x 487 x 175 | 1307 × 334 × 169 | 1425 x 486 x 169 |
内寸(mm) | 927 × 368 × 152 | 1118 x 406 x 159 | 1270 × 254 × 152 | 1346 x 406 x 152 |
重量 | 6.5kg | 7.3kg | 6.2kg | 8.6kg |
参考価格 | $149.95 (2018年) $169.95 (2024年) |
$189.95 (2018年) $209.95 (2024年) |
$149.95 (2018年) $169.95 (2024年) |
$199.95 (2018年) $229.95 (2024年) |
AR-15の全長は810mm(ストックを伸ばすと最大894mm)になるため、これを収めるには「ペリカンケース1720 Protector Long Case」(外寸1127mm x 406mm x 155mm / 内寸(1067mm x 343mm x 133mm)が必要となります。
ペリカンケース1720は販売価格$344.95(2024年2月時点)、同ケースのサイズに相当するVAULTシリーズでは、「V700 Vault Takedown Case」(外寸 1006mm x 448mm x 169mm / 内寸 927mm x 368mm x 152mm)が該当しますが、こちらの販売価格が$169.95(2024年2月時点)ですので、VAULTシリーズが安価なのが分かりますね。
※ ※ ※ ※ ※ ※
銃社会アメリカでは、かつて無い程に銃が売れているようです。実際、同時多発テロが起きた2001年9月、自衛の為にと銃の販売数が急増し、9月の1ヶ月だけで全米で75万丁の銃器が販売されたとか。
しかも、その後2012年12月に起きたサンディフック小学校銃乱射事件を受けて1ヶ月間に200万丁もの銃器が売れたとの話も。さらに新型コロナのパンデミック禍でも銃器が大変売れたことはニュースで知った方も多い筈。
つまり直近20年程、米国では過去にない程に銃器が売れまくっている様子が伺えます。
また、銃器メーカーに留まらず、民生分野におけるタクティカル用品の市場は急拡大しているようです。代表的なところでは銃器関連のウェアやグッズを製造・販売する「5.11 Tactical(ファイブ・イレブン・タクティカル)」は、Inc.Magazine(「雑誌Inc.」)か定める全米の非上場企業における最速成長企業500社のリストに挙がる程、米国における銃関連市場は加熱しているのが分かります。
ペリカン社がこうしたホットな市場に目をつけ、VAULTシリーズを立ち上げたのも納得できますね。
※因みに「VAULT」(ヴォールト)とは直訳すると「貯蔵室」「金庫室」そして「貴重品保管室」の意味になります。
(※ヤヤコシイことにペリカン社は以前に「Vault」の名のつくiPhoneケースを販売しておりネーミングが被っていたりします。この際は「Vault」(小文字)表記だったのに対し、今回の新ラインナップは全て大文字「VAULT」表記です)
[了]