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注目
ペリカンAIRケースは、どう進化したか
ペリカン社40周年記念の革新的モデル、AIR
「AIR」シリーズはペリカン社40周年となる2015年にリリースされた、同社の従来までのラインナップを大きく塗り替える可能性を秘めた画期的な製品です。
ペリカンケースの最大のウィークポイントである”重さ”を改善した他、細部に渡り数多くのリファインを遂げています。
今回は新型「ペリカンAirケース1535」と、私の愛用する旧型「ペリカンケース1510」とを比較しどのように変化を遂げたか見てみます。
改良点(1):サイズ感そのまま、軽量化
新しいペリカンAirシリーズは従来のペリカン社ハードケースと、外寸の大きさはほぼ同じなままに、大きく軽量化を果たしています。
例えば、最もスタンダートに愛されるハードケース「ペリカンケース1510」のAir版「ペリカンAIR 1535」を比較すると↓このような違いがあります。
項目 | [旧]Pelican 1510 (ケースのみ) |
[新]Pelican AIR 1535 (ケースのみ) |
内寸 | 50.2 x 27.9 x 19.3 cm | 51.8 x 28.4 x 18.3 cm |
外寸 | 55.9 x 35.1 x 22.9 cm | 55.8 x 35.5 x 22.8 cm |
蓋の内側の深さ | 4.5 cm | 5.1 cm |
収納部側の深さ | 14.7 cm | 13.2 cm |
容量 | 27L | 27L |
総重量 | 5.4kg | 3.9kg |
参考価格 | 45,000円前後 (2023年当時) | 50,000円弱 (2023年) |
単純比較では、外寸&内寸&容量はほぼ同じなのに、重量は27%(1.5kg)も軽量化を果たしています。機内持ち込みサイズでもあるペリカンAIR1535で1.5kgの軽量化は大きく効いて来そうです。
改良点(2):ネームプレート部分の改良
新しいペリカンAirケースは、ネームタグが入る透明なプレートケース(ネームプレート/ネームホルダー)が取っ手の部分についています。
従来のペリカンケースもネームタグはあるのですが、プレートを取り外して米国ペリカン社に送ってレーザー刻印して貰わねばならない(有料サービス)ので面倒ですし、何より日本からはこのサービスを受けられません(以前、ハクバ写真産業による国内での正規販売品について問い合わせしたのですが、同サービスは利用できませんでした)。
ネームプレートは、空港で荷物を預ける際など他の乗客が似たハードケースを使っていたときに自分のケースかどうか一見すると分かり難いので便利です(だから皆さんステッカーを貼ったりしてオリジナリティを出そうとするかもですね)。
改良点(3):キャリーハンドルの改良
まず従来の1510系ではキャリーハンドルの上端左右に出っ張りがあります。これが実に邪魔で、鞄でキャリーハンドルに通せるのがありますが、それらが尽くこの出っ張りのせいで通せません。
そのため私は別途このような商品を併用しているのですが、機動力に少々欠ける厄介さがありました・・・が新しいペリカンAir1535では改善されています。
加えて、従来の1510系のキャリーハンドルは「薄くて”しなる”頼りないもの」でした。頑丈さが売りのハードケースなのに、重量物を運ぼうとするとキャリーハンドルが大きく湾曲し、使っていくうちに徐々に曲がってきます。
それが新しいペリカンAir1535では分厚くなって強化されているのが分かりますね。これは心強いです。
改良点(4):ディバイダーの変更
これはペリカンAIRに限った話では無いのですが、ちょうどこのタイミングでディバイダー(仕切り)の色も従来の黒から明るい黄色に仕様変更となっています。
好みは分かれそうですが、鮮やかなイエローになって薄暗い場所でも収納アイテムが見やすいですね。
また、これもペリカンAIR専用ではありませんが、タイミングを同じくして追加された新ディバイダー「TP(=TrekPak Divider)」 が素晴らしい出来栄えです。
この引き締まったクッション素材の間仕切りは自由にカットでき、且つ上記写真の赤く見える留め具で任意の場所で挟み込んで固定できる仕組みになっています。
ちなみに、この「TP(=TrekPak Divider)」、米国Amazon.comでは、$130程(※)でオプションパーツ扱いで購入できます。サイズ的には私の旧型1510でも使えるので機会があれば購入してみたいなと考えます。
※$130で購入できたのは2018年当時。2023年に再確認した際は米国で$150程でした(しかし、日本への送料は別)。2023年秋のドル円レート:$1=150円で計算すると、円換算22,500円+送料3,000円程度=合計25,500円。
渋谷にある正規代理店のルクバトさんでは25,300円で売られていたので(2023年11月時点)、個人輸入するより国内の正規代理店での購入が良いですね。
このように、従来のペリカンケース1510系ユーザーから見て新しいペリカンAirは軽量化だけで無く、様々な改良点が施された魅力的な正常進化型であることが分かります。
しかし、例の「ホイールの欠点」はそのままだった・・・
良い事尽くめなペリカンAIRに感じますが、唯一残念な点があります。それは、ペリカンケースの欠点であった「車輪の騒音」は改善されていない点です。
相変わらず、あの騒がしてくゴツゴツと振動も激しい車輪(ホイール)は旧来のまま。海外の掲示板でもペリカンAir1535の車輪交換の話題をよく見かけます。
とは言え、この車輪交換については他記事にしたように交換方法についてはネット上でノウハウ共有されていますので、大きな問題では無いのかも知れません(改造するとペリカンプロダクツ社の保証対象から外れるので自己責任でお願いします)。
スタンダードな従来型ハードケースもオールドスクールな魅力がありますが、いま買うならやっぱりAIR一択、と考えます。[了]