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注目
オートバックスがペリカンケースの販売代理店に
[2023年秋・追記]- - - - - - - - - - -
カー用品販売や車両の点検・整備を全国で展開する「オートバックス」で2018年より取扱が開始されています。オートバックスがペリカンプロダクツ社と正規販売代理店契約をし、本格的に取り扱いを開始するとの発表がありました。
当時のプレスリリースでは先ずオートバックスが展開する「JACK & MARIE横浜ベイクォーター店」ならびに「JACK & MARIE - ZOZOTOWN店」でペリカンケースを取り扱いを開始し、順次オートバックスグループの各店舗でも展開される計画でした。
・・・ところが。結論から言うと、2023年の時点において、その動きは当初計画から大幅に後退しているように見えます。
「JACK & MARIE」(ジャック&マリー)とは、オートバックスが手がけるライフスタイルブランドとして2017年に誕生し、続く2018年3月に同ブランドによる初の専門店「横浜ベイクォーター店」がオープンします。
しかし、この実店舗も、僅か3年半程で撤退(2021年12月閉店)。オートバックスの新ブランド展開として注目された「JACK & MARIE」は全国に5店舗ほど展開されたものの、2023年10月時点で残った店舗は「JACK & MARIE グランベリーパーク店」(東京都町田市)と、「JACK & MARIE ららぽーと名古屋」(愛知県名古屋市)の2店舗のみです。
また、ネットショップ「JACK & MARIE - ZOZOTOWN店」におけるペリカンケースのラインナップもオープンした2018年当時から増える気配はなし。2023年秋に確認した際は、ラインナップ数も大幅縮小された上、在庫セール状態で軒並み赤札状態でした。
以下に掲載する元記事(2019年)では、オートバックスの値付けが他の正規品と比較して安価であった為、日本でもペリカンケースが買いやすくなるのでは?と期待したのですが、中々そう上手くは行かないものですね。
[以下、2019年元記事]- - - - - - - - - - -
ペリカンAIRケースを安価に入手したいなら、カー用品を扱うオートバックスでの購入を検討する価値がありそうです(2019年8月現在)。
とはいえピンと来ないかも知れませんが、オートバックスでもペリカンケースが取り扱われており、尚且つAIRケースの価格が異様に安いのは紛れも無い事実です(でした)。
論より証拠。まずは、下記のペリカンAIRケース(Pelican Air 1535 NF)の価格をご覧ください(2019年8月現在)↓
上記のように、ペリカンAIRケースでも人気の「Pelican AIR 1535 NF(フォームなし=素のケースのみ)」が、税別32,000円となっています。
これが、どれだけ安いかピンと来ない人のために、以下に比較表を作ってみました。オートバックスではフォームが別売になっているので、その価格も合計した金額を、以下にヨドバシ.comと比較します。↓(いずれも2019年8月現在の価格)
税別価格 | |
オートバックス価格 (PelicanAIR 1535NF) |
32,000円 |
オートバックス価格 (別売フォーム代) |
7,700円 |
オートバックス合計 | 39,700円 (※1) |
ヨドバシ.com価格 (2019年8月現在) (ハクバ写真産業) |
51,750円 ポイント還元 5,175p =実質:46,575円 (※2) |
価格差 (※1と※2の比較) |
オートバックスのほうが6,875円(税別)も安価!! |
上記のように、ヨドバシ.comが取り扱うハクバ写真産業の同製品と比較して(更にヨドバシ.comはポイント還元分を考慮しても尚)オートバックスの取り扱うペリカンAIRケースが税別で6,875円も安いことが分かります(更にこの公式通販サイトはZOZO TOWNで扱われているので、ZOZO TOWNのポイント還元もあります)。
・・・果たして、このペリカンAIRケースの値付けは本当にあっているのか?そして、これは正規品のペリカンAIRケースなのか?という疑問が湧いてくると思いますが、立派な正規品で正しい価格なのです(!)。
オートバックスを運営する、オートバックスセブン社のプレスリリースを確認すると、これらペリカンケースが正規品であること、そしてこの価格が正しいことが確認できます。↓
https://www.autobacs.co.jp/ja/news/news2709194698323701760.html
プレスリリースには「米国Pelican Products社(以下、ペリカンプロダクツ社)と 日本国内における販売代理店契約を締結し、2018年7月末より販売を開始します」とあり、正規品である(=ペリカンプロダクツ社の条件付き永久保証が受けられる)ことが分かります。
さらに、同プレスリリース内にペリカンAIRケースの価格についても「税別32,000円」と記載されていることから、前述の表でヨドバシ.comと比較した価格は正しいことも分かります。
更に興味深いのが、ペリカンAIRケースと、従来のハードケースが同じ価格で値付けされている点です。
例えば、ペリカンAIRケース1535(Pelican AIR 1535)は、人気の定番ハードケース1510(Pelican 1510)の軽量版にあたり、AIRの方が高い(先述のヨドバシ.comで扱うハクバ写真産業が輸入販売するペリカンケースではAIRの方が約4,000円ほど高い)のですが、オートバックスでは以下のように同じ値付けになっています。↓
なぜ、カー用品店のオートバックスがペリカンケースを取り扱うのか?
説明すると長くなるので、簡単に端折りますが、オートバックスは若者の深刻な車離れに対応するため、オートバックス独自のプライベートブランドの展開や、コンセプトショップを展開しており、その取り扱いラインナップにペリカンケース が加わっています。
そのプライベートブランドというのが「JACK & MARIE(ジャック&マリー)」というもの。
前述のZOZO TOWNにあるオートバックス公式通販サイトも「JACK & MARIE(ジャック&マリー)」としての通販サイトで、デザイン的に洗練されたオリジナル商品をはじめとした様々なアイテムが揃っており、言われないとオートバックスのプライベートブランドとは気づかない程です。
「JACK & MARIE(ジャック&マリー)」には、その派生として「GORDON MILLER(ゴードンミラー)」という名前が付けられたラインナップもあります。
そして、ナンと、このGORDON MILLERの名前を付けたオリジナル仕様のペリカンケースまで用意されています。↓
うむ。なかなかカッコ良いのでは。
近所のオートバックス店頭には残念ながらペリカンケースは置いていませんでしたが、オートバックスの店員に聞くと取り寄せもできるようですし、ZOZO TOWNのネット通販利用も勧められました。
今回はAIRケースの価格に焦点をあてて紹介しましたが、全国に展開するオートバックスの店舗網や販売力と相まって、私たちユーザー側の購入選択肢が増えることは大歓迎です。[了]
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個人的な追記:”薄っぺらさ”が拭えない・・・
オートバックスが始めたブランド「JACK & MARIE(ジャック&マリー)」は、近年流行のVan Lifeなどを始めとしたサーフィンカルチャーも取り入れる等、デザイン的にも世界観的にも興味深い展開をしています。
その一方で、私個人的には、この「JACK & MARIE(ジャック&マリー)」ブランドの”薄っぺらさ”が若干、気になります。と、いうのも、この名前の由来について、オートバックスセブン社によると
「西オーストラリアのサーファーの聖地バイロンベイを舞台に、オーストラリア人男性のJACK(ジャック)と日本人女性のMARIE(マリエ)がこよなく愛する、Café×Nature×Car lifeがキーコンセプト」
と、すべて完全な創作ストーリーだからです。
若者たちがVan Lifeに憧れるのは先駆者のひとりである、フォスター・ハンティントン氏という実在する人物のミニマルなライフスタイルや哲学・思想に憧れ、共感を持っているから、ですよね。
同じく、例えばアウトドアブランドのパタゴニアが熱狂的なファンに支えられているのは、その創業者であり冒険家であるイヴォン・シュイナード氏という実在する人物の思想・哲学が反映された商品だから、ですよね。
こうした具体的な実在の人物が居ないなら、コンセプトとして作ってしまえ!と、ジャックとマリエの擬似ストーリーが作られる、完全なるコンセプト先行型なんですよね。また、ペリカンケースにもその名を刻む「GORDON MILLER(ゴードンミラー)」のストーリーも↓
「ゴードンミラーとはジャックの父親の名。整備工で、クルマを愛し、自分のガレージを愛している」
だそうです・・・。果たして、こうした薄っぺらいコンセプトにのせられて買う人って、どの位いるのでしょうねぇ・・・。
確かにデザイン的には洗練されているし、若者ウケも良さそうですし、オートバックスが試みる展開としては面白いと考えます。が、だったら本格志向・プロ仕様なペリカンケースでなくても、似たような中華系ハードケースをベースにすれば十分だったのでは?と感じます。もっと安価に手広く展開できたのでは?と。
もしくは逆に「JACK & MARIE(ジャック&マリー)」が実在しないストーリーだからこそ、本物志向なアイテムを取り揃えることが必要だったのかも知れません。
ともあれ、オートバックスの「JACK & MARIE(ジャック&マリー)」が今後どう進展していくのか、興味深いところ。やや否定的に記載しましたが、このブランドが確固たるものに成長した暁には、そのコンセプトやデザインの良さに負けない哲学や思想も備わってくると考えます。[了]